オンライン受験可能な英語資格試験6選《社会人・学生向け》

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オンライン受験できる英語資格試験

休校やオンライン授業化の遅れで英語学習に取り組みづらかったり、テレワーク(在宅勤務)を応援する動きから、試験会場に行かずご自宅の個人パソコンで受ける英語テストが増えています。

社会人や学生の方の就職・転職、進学、海外留学に役立つオンライン受験可能な英語資格試験を比較しました。

(記事更新日:

オンライン受験できる英語資格試験6選

CASEC

CASEC(キャセック)

(出典:http://casec.evidus.com/)

対象者 中学生、高校生、大学生、社会人
測定技能 語彙、表現、リスニング
受験料

4,033円

※個人受験の場合。団体受験は要問い合わせ。

試験日程 24時間365日
試験時間 約40分~50分
結果 テスト終了後すぐ、スコアレポート

 

おすすめ度:★★★★★

CASEC(キャセック)は株式会社教育測定研究所が開発・運営するオンライン受験の英語コミュニケーション能力判定テストです。

インターネット環境が整っていれば日本全国、海外からも受験可能です。

 

試験内容は日常生活、学校生活、ビジネス英語に関する問題が出題されます。

コミュニケーションに必要な語彙や表現、リスニングでの大意把握力、キーポイントとなる情報を聞き取る能力を測定する1,000点満点(1セクション250点満点)の英語試験です。

 

テスト終了後、結果が表示される「スコアレポート」でTOEIC L&Rテストや英検、TOEFLの目安スコアがわかります。

TOEICなどを受験する前に自分の英語力を測ることにも役立ちます。

 

CASECはオンライン受験できる英語資格試験の代表格的な存在で、個人申込みできて即日結果がわかり、受験料も安いため「初めてパソコン形式で受ける方」にお薦めです。

就職や転職の履歴書に書ける英語テストなため、学生から社会人まで幅広い年代の方に最適です。

 

≫公式サイト:CASEC(キャセック)

≫関連記事 :CASEC対策におすすめの勉強法と試験概要・出題傾向

 

VERSANT

Versant(ヴァーサント)テスト

(出典:https://www.versant.jp/)

対象者 社会人
測定技能 リスニング、スピーキング、ライティング
受験料 4,400円~
試験日程 24時間365日
試験時間 約20分~
結果 テスト終了後すぐ、スコアレポート

 

おすすめ度:★★★★★

VERSANT(ヴァーサント)は主にスピーキングテストとライティングテストの2種類あり、前者を受験する社会人が多い傾向にあります。

 

スピーキングテストではリスニング力とスピーキング力(自然さ、流暢さ、即時性)を測定し、全63問80点満点の英語試験です。

ビジネス英語に関して音読、復唱、質問、文の構築、話の要約、自由回答の問題が出題されます。

結果が表示された「スコアレポート」では文章構成・語彙・流暢さ・発音の4スキルが点数で評価され、弱点がわかりやすいメリットがあります。

 

機械による高性能な自動採点システムを導入している点も特徴です。

アメリカの国土安全保障省や国境警備のバイリンガル監視員、大手コールセンター等の語学能力試験やパイロットの航空英語試験などにも採用されています。

 

就職活動や外資系企業への転職、海外転勤、社内でのステップアップなどで有利になる英語試験です。

 

≫公式サイト:VERSANT

≫関連記事 :Versantスピーキング対策で高得点のコツと受験時の注意点

 

英検CBT

対象者 小学生、中学生、高校生、大学生(社会人)
測定技能 リスニング、スピーキング、リーディング、ライティング
受験料 4,900円~
試験日程 年3回
試験時間 90分~
結果 約1ヶ月後オンラインで結果発表、その約1週間後に成績票・合格証書・合格証明書を郵送

 

おすすめ度:★★★☆☆

英検CBTは指定の試験会場に行き、パソコンとヘッドセットを使用して個人受験するコンピューター形式の英語試験で、英語4技能「聞く、話す、読む、書く」を測定します。

問題形式や難易度(英検3級以上)はペーパーテストの英検と同じです。

 

スピーキングテストでは音声を聞き取りマイクに発話し、録音が採点対象となります。

ライティングはキーボードで英文を入力するため、タイピングに慣れておくことが望ましいでしょう。

 

一次試験にあたるリーディング、リスニング、ライティングの3技能、二次次試験にあたるスピーキングはCSEスコアに基づき合否判定が行われ、通常の英検と同様、一次試験と二次試験どちらも合格した方が級認定(合格)となります。

 

第1回検定は4~7月、第2回検定は8~11月、第3回検定は12~3月に実施されます。

自宅での受験ができないことと合否の結果発表が受験日の約1か月後と遅い点がデメリットです。

基本的に学生の受験者数が多いですが、年齢・職業・学歴は問わないため大人の方でもご自身の英語力を試すことに最適な英語試験です。

 

≫公式サイト:英検CBT

≫関連記事 :

 

TOEFL iBT Special Home Edition

TOEFL(トーフル)

(出典:https://www.ets.org/jp/toefl)

対象者 高校生、大学生、社会人
測定技能 リスニング、スピーキング、リーディング、ライティング
受験料 US$235
試験日程 週4日24時間
試験時間 約3時間
結果 約6日後にオンラインで結果発表、各団体にスコアレポートを送付

 

おすすめ度:★★★★☆

TOEFL iBT Special Home Edition(SHE)は自宅受験用に米国非営利教育団体ETSによって開発・運営されたテストです。

専門の試験監督者によるオンライン監視のもと、自宅のパソコンで受験します。

出題内容や難易度は通常のTOEFL iBTテストと同等で、2020年9月30日まで実施予定です。最短で申込完了翌日に受験が可能です。

 

大学の講義や討論、プレゼン、学校生活等の場面で必要なアカデミック英語の運用能力を測定する英語試験です。

自然科学、社会科学、芸術などの教養科目や留学生活を疑似体験する問題形式「Integrated task」等幅広い題材が扱われ、高得点獲得には専門的な勉強が欠かせません。

 

日本国内の大学進学や単位認定、教員試験・公務員試験、海外留学などにスコアが活用できるグローバルスタンダードな公式英語試験です。

 

≫公式サイト:TOEFL iBT Special Home Edition

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Computer-delivered IELTS

対象者 高校生、大学生、社会人
測定技能 リスニング、スピーキング、リーディング、ライティング
受験料

26,400円

試験日程 毎月ほぼ毎日開催
試験時間 約2時間45分
結果 5営業日後にオンラインで結果発表、成績証明書は自宅に郵送

 

おすすめ度:★★★★☆

海外大学留学や移住でスコアが活用できる4技能測定の英語資格試験で、オンライン受験でも同じ成績証明書が受け取れます。

出題内容や難易度はペーパー受験のIELTSと変わらず、スピーキングテストのみ従来通り試験官と1対1の面接形式で実施します。

自宅で個人パソコンで受験するのではなく、指定の試験会場に行き1日で4技能すべてのテストを受けます。

 

大学の講義内容や議論(討論)、プレゼン、学校生活に関する学術的なアカデミック英語、専門用語を含む分野からも出題されるため難易度が高い試験です。

 

IELTSにはアカデミックモジュールとジェネラル・トレーニングモジュールの2種類あります。

イギリスやオーストラリア等の大学・大学院では前者のスコアが入学基準となり、英語圏で英語を学んだり医療登録申請が目的の方はアカデミックモジュールを受験します。

一方、学業以外の研修や海外移住には後者がおすすめです。

 

試験3日前まで申込み可能で、土曜日、日曜日も受験できます。

 

≫公式サイト:Computer-delivered IELTS

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TOEIC L&R IPテスト(団体向け)

対象者 大学生、社会人
測定技能 リスニング、リーディング
受験料 4,230円
試験日程 24時間365日
試験時間 1時間
結果 テスト終了後すぐ、スコアレポート

 

おすすめ度:★★★☆☆

団体受験のTOEIC L&R IPテストではオンライン受験が可能になりました。

米国非営利教育団体ETSが開発しており、スコアはペーパー受験同様の効力があります。

 

日常英会話からビジネス英語まで幅広く出題。リスニングセクションでは約25分全45問、リーディングセクションは37分全40問です。

受験者の英語力に応じて問題が変化する適応型テストシステム「CAT(Computer Adaptive Test)」の導入でオンライン受験では約1時間短縮。スピーディーな受験が可能です。

 

注意点として、ETS協会ではなくテストの進行・管理は実施団体に委ねられているため「Official Score Certificate(公式認定証)」は発行されません。

 

≫公式サイト:TOEIC Listening & Reading IPテスト(オンライン)

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オンライン受験できる英語資格試験の比較一覧

比較項目 受験対象者 申込み区分 測定技能 受験料 試験日程 結果発表
CASEC 学生、社会人 個人、団体 4技能 4,033円~ 365日24時間 終了後すぐ
VERSANT 社会人 個人、団体 1技能 4,400円~ 365日24時間 終了後すぐ
英検CBT 学生 個人 4技能 4,900円~ 年3回 約1ヶ月後
TOEFL iBT Special Home Edition 学生、社会人 個人、団体 4技能 US$235 週4日24時間 約6日後
Computer-delivered IELTS 学生、社会人 個人 4技能 25,380円 毎月ほぼ毎日 5営業日後
TOEIC L&R IPテスト 学生、社会人 団体 2技能 4,230円 365日24時間 終了後すぐ

 

▼その他、英語資格試験について詳しく解説しています。

“英語資格試験”カテゴリーの記事一覧へ

 

【関連記事】

英語資格試験のオンライン受験と会場、難易度の違いは?

英語資格試験ではオンライン受験(コンピューター形式)と会場受験(ペーパー、マークシート方式)で難易度が変わるのか気になる方も多いと思います。

2つの選択肢が用意されている英検やTOEFL、IELTS、TOEICテストでは基本的にオンライン受験でも問題の難易度は同じです。

 

例えばTOEIC IPテストオンライン受験の場合、マークシート方式よりも問題数・試験時間は減りますが、出題内容のレベルが変わらないため余った時間で別の問題に目を通す余裕やメモを取ることはできません

※個人受験のTOEIC L&Rテストは従来通りマークシート方式です。

 

▼TOEIC IPテスト

リスニングセクション約25分

【Unit One】
Photographs(写真描写問題):3問
Question-Response(応答問題):4問
Conversations (with and without a visual image)(会話問題):9問
Talks (with and without a visual image)(説明文問題):9問

【Unit Two】
Question-Response(応答問題):5問
Conversations (with and without a visual image)(会話問題):9問
Talks (with and without a visual image)(説明文問題):6問

リーディングセクション37分

【Unit One】
Incomplete Sentences(短文穴埋め問題):5問
Text Completion(長文穴埋め問題):4問
Reading Comprehension(読解問題):16問

【Unit Two】
Incomplete Sentences(短文穴埋め問題):7問
Text Completion(長文穴埋め問題):4問
Reading Comprehension(読解問題):9問

 

第一ステージ「Unit One」で全受験者に共通の問題25問が出題され、第二ステージ「Unit Two」では前ステージの正誤状況に応じて受験者ごとに異なる問題セットが出される仕組みです。

解答時の注意点として、Unit Oneで時間が余ってもその分をUnit Twoに繰り越すことはできません

リーディングセクションでは同一Unitかつ制限時間内であれば解答した問題の見直しや訂正が可能ですが、Unit Twoに進んだ後はUnit Oneに戻ることはできません

 

オンライン受験はコンピューター(パソコン)の操作やキーボードでのタイピングが必要となり、ペーパー・マークシート方式とは勝手が違う分、解答形式に慣れるまでは若干難しさを感じることも考えられます。

新しいテスト形式に慣れるための事前準備が大切です。

 

英語資格試験をオンライン受験する際の注意点

英語資格試験をオンライン受験する際には、いくつかの注意事項があります。

各テストの開発・運営団体で推奨している受験環境(動作環境)や手順等をしっかり守り、正しく受験するようにしましょう。

今回は一例として、VERSANTとCASECを挙げてオンライン受験時の注意点をご紹介します。

 

▼VERSANTの注意点

受験の際の注意点

  • 静かな環境で受験してください。
  • テスト中は機内モードに設定、通信もOFFに。
  • テスト中のメモや録音は禁止。
  • 自然な声ですべて英語で回答。

動作環境

【コンピューター】
OS:Windows / Mac / Linux
ブラウザ:Firefoxバージョン47 以上 / Chromeバージョン49 以上
画面解像度:1024x768ピクセル 以上
オーディオデバイス:再生・録音のためのデバイスがインストールされていること

【ヘッドセット】

《ヘッドフォン機能》

サウンドモード:ステレオ
イヤピース:両方
ドライバーユニットサイズ:32 mm
周波数応答:20 ~ 20000Hz
インピーダンス:32 ohms

《マイク機能》

周波数応答:100 ~ 12000Hz
インピーダンス:3320 ohms

(出典:VERSANTスピーキングテストのガイダンス

 

▼CASECの注意点

速さは得点に全く影響なし!

解答時間の速さは得点に影響しません。制限時間以内に慌てず解答してください。
※無解答のまま解答時間が過ぎると、自動的に不正解として次の問題に進みます。

静かな環境で受験しましょう!

CASECはリスニングがあります。周囲の雑音にリスニングを邪魔されない静かな環境で受験することが大切です。

慎重に解答してから次の問題に進みましょう!

CASECは前に解いた問題に戻って解答し直すことができません。後からの修正ができませんので、慎重に解答してから次の問題に進みましょう。
※次の問題に進む場合は、解答入力後に [NEXT] ボタンをクリックします。
※クリックはシングルクリック (1 回クリック ) です。ダブルクリックすると問題が 1 問飛ぶ場合があります。

(出典:受験前の注意事項

まとめ

オンライン受験できる英語資格試験

オンライン受験の英語資格試験として有名なCASECはじめ、英検やTOEICなど多くのテストがペーパーレス化に取り組んでいます。

従来の受験形式よりも試験時間が短く、受験料も安く、そして合否・スコアの結果発表がスピーディーという3つのメリットがあり、受験の幅が広がります。

オンライン受験はインターネット環境の整うパソコンがあれば日本全国、海外からも受験可能です。

※その他イヤホンやヘッドセット、パスポート等が必要な試験もあります。

 

忙しくて受験をためらっていた方や遠方にお住まいで試験会場に足を運べない方にもおすすめです。

 

自宅のパソコンで受験する際にはいくつか注意点がありますので、各協会・運営団体の指示に従って正しく受験しましょう。

 

英語資格試験へのテスト対策に加えて、オンライン受験ならではの事前準備、予備知識が合格・高得点獲得のポイントです。

多くの場合、スピーキングテストでは大きな声でハッキリ発話することが大切で、ライティングテストのようなキーボード操作(タイピング)には事前に慣れておくことをお薦めします。

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英語学校しらべ編集長

編集長・ライター
英語学校しらべ編集長でライター歴7年以上。TOEIC・英検準2級の受検経験あり。旧センター試験では8割超と学生時代から英語が好きだった影響で英語圏への旅行や英会話教室に数年通うも身につかず、挫折を経験。縁あって英語事業者への取材(数十社以上)やサービスを体験レビューする仕事に就き、挫折経験者目線から英語学習情報を日々発信。語学学校でのフィリピン留学を経て海外移住に成功した父監修のもと、留学系記事も執筆。 ≫運営会社情報

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